労働生産性: 社員の給料を上げるには?

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重要財務指標として3つめは労働生産性を挙げます。総資本経常利益率はいくらの元手でいくら儲かったかを示すものでしたが、労働生産性は従業員一人当たりの粗利を言います。人の働きに注目した指標と言えます。

平均給与は「 × 」と考えることができます。

平均給与労働生産性 × 労働分配率
従業員一人当りの給与従業員一人当りの粗利 × 粗利に対する人件費率

安定的な会社経営の為には、人件費率の伸びは抑制し、平均給与を上げていく必要があります。 特に若手社員が多い会社では、社員の年齢が上がると共に給与も上がる前提で会社経営を考え、 社員に対して給与が伸びるキャリアプランを提示しなければなりません。 特に会社が安定期にある際には、従業員の平均年齢が上がるにつれ、 給与も上がっていくものと考えた方が良いです。 逆に、会社の成長期には、若い人を積極的に採用するので、平均給与は下がっていきます。 会社の安定と社員の幸福を同時に実現する為には、 従業員一人当りの粗利を改善する必要があります。

下記のグラフの例では、平均給与は上昇し、労働分配率は下がっている理想的なパターンですが、 実は平成13年から太陽光発電を始めた為に、労働力が掛からず粗利が伸びています。 労働生産性という意味ではチョット反則ですね。

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では、労働生産性を改善する為にはどんな方法があるのでしょうか。 労働生産性というは、要は粗利のことですので方法は2つに分けて考えられます。

  1. 儲からないことを止め、儲かることをする
  2. 儲かっていないことを儲かるようにし、儲かっていることをもっと儲かるようにする
  3. 人手が少なく同じ成果を出す

最初の方法は、

  1. そもそも儲かる事業を行い、儲からない事業から撤退する
  2. 採算性の高い店舗・拠点を作り、不採算店舗・拠点を閉める
  3. 粗利率の高い商品・サービスを開発し、粗利率の低い商品・サービスを廃番にする

等の方法があります。 2番目の方法は、

  1. 仕入改善
  2. 販売価格値上げ
  3. 歩留まり率低減
  4. 燃料・動力費改善

等の方法が考えられます。 3つめは、

  1. 不要な業務を廃止する
  2. 業務改善を行い、業務の効率性を高める
  3. 業務改善投資を行い、システムや機械を導入し、人手の掛かる作業を自動化・機械化する

といった方法が考えられます。

2番目の方法はいずれにせよ、棘の道ですね。 相手があってのことで自社だけではどうしようもない事や、 極めて専門性や技術力の高い施策が必要となります。

よくよく考えてみると、不要な事を止めるというのが一番お金がかかりません。 従業員の立場からだと、「不要だから止める!」というのは、 なかなか言い出しづらいところがありますので、 経営者の皆さんが主導して「止めよう!」という必要があるかと思います。 従業員から発案するとすると「自分が楽したいから」とか「不要な業務をやっていたの?」等、 周囲や自分自身との葛藤が大きいかと思います。

又、特に間接部門の仕事では「リスク回避」の為の業務が多いかと思います。 これも従業員自身がどの程度リスクを回避したら良いか判断できないので、 よりリスクを回避する方向に向かい業務量が増えていきます。 どの程度、リスク回避をすればよいかは経営者にしか判断できません。

そんな理由もあって、どこの会社でも業務を止める決断に関しては、 経営者の指導力が大きく影響します。

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