UVPを考える


UVP(Unique Value Proposition)とは、Unique(独自の)・Value(価値)・Proposition(提案)と、文字通り顧客に対する「自社の価値」を提案するものです。単に商品やサービスの性能・機能だけでなく、顧客に対してどのような価値提供ができるのかを見つめ直すことは、あらゆる戦略策定を行う上での重要なポイントとなります。

意外と見えていない自社のUVP

自社のUVPを理解している企業は意外に少ないと感じます。経営戦略がうまく機能しない根本的な理由は、そこが原因かもしれません。例えば、設計会社の経営者が「自社のUVPは最高の技術を駆使した最高の品質を設計すること」と考え、営業でもそこを売り込んでいたとしましょう。ところが、顧客にとっては高度な技術力よりも、その設計会社のおかげで工程が改善したり、損益面で大きなプラスになったことを喜んでいるとすると、設計会社のUVPは「最高の技術力」ではなく「生産プロセスを改善するパートナー」であることが分かります。このような思い違いは、多くの企業で起こっています。

現状、事業継続が可能なのは、顧客が自社を評価してくれているからと考えることができます。まず、今のお客様が自分達のどこを評価してくれているのか、今一度見つめなおす機会を持つのも良いかもしれません。

UVPの3つの軸

商品軸

最新の技術や品質といった、商品やサービス自体に独自の価値があるものです。高性能の車、最先端の電子デバイス、最高のおもてなしといったサービスが当てはまります。戦略の基本は、圧倒的に商品を差別化し続けるということにあります。

手軽軸

安価かつどこでも手に入り、顧客にとって身近な存在である場合に当てはまります。提供する商品やサービスが差別化できるものでなくても、いつでも・どこでも・手軽に・安く使いたいといったニーズに応えることに価値を置きます。

密着軸

企業がターゲットとする顧客のことをよく理解しており、細かいニーズまで応えるのが基本戦略になります。商品軸や手軽軸で勝てる企業に、規模も経済力も敵わない中小企業では、特定の顧客や地域にフォーカスすることが鍵となります。

ほとんどの業界で、この3つの軸にそった会社や商品の棲み分けが行われています。車に例えてみると、商品軸には高級車、手軽軸には軽自動車、密着軸にはその他の乗用車が当てはまり、同じ業界にいたとしても、別の軸にいる企業のとるべき戦略は全く異なるのが分かります。そのため、自社の提供価値の軸をどこに合わせるかを決めることは、とても大切なポイントとなるのです。

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